あなたに非は無くても
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「あなたに非は無くても」
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ECサイトを運営していると
朝までに増えた注文を見るのが
毎朝の楽しみになりますよね。
「今日はこれぐらいの注文量か。
じゃぁ出荷作業はこれぐらいかな?
あのページの改善は14時には始めよう」
みたいな感じで
1日が始まると思います。
しかし現実的には
楽しいだけの時間ではなく、
クレームと直面するシビアな
時間帯でもあったりしますが(^^;
まぁ、クレームの1つも
無いようであれば
「受注量が足りてないんじゃない?」
とも言えてしまうので
その辺は売上高との
トレードオフとも言えたり(笑)
さて、そんなクレーム対応には
誰しも頭を悩ませるものですよね。
案件によっては
慎重に慎重さを重ねる
必要があり
1件の返信に20分以上
費やさざるを得ない
時もあるでしょう。
そうやって神経を使いながら
返信をしたのも束の間…
ものの10分でさらなる
お怒りの返信が届く…(^^;
「一体いつまで
この応酬が続くのか…」
「いっそ上司に
丸投げしてしまおうか…」
と心が折れてしまう
スタッフの方もいるかもしれません。
そこで解決策があります。
■実はクレームが長期化するには
ある1つの傾向があるんです!■
それは相手に対して
歩み寄りの言葉が無いこと。
ECサイト経験のある皆様には
頷いていただけると思いますが、
顔の見えない取引を
主とするECサイトには
“対面販売では
絶対にあり得ないような
理不尽なクレーム”
が日常的に発生します。
・ほぼ、言いがかりのもの
・半ば、”脅しやゆすり”に近いもの
・(本気で)解読不明なもの(^^;
など…
商品やショップ側に
明らかなる非がある場合の解決は
意外にもかんたんで、
むしろ逆に難易度が高いのは
商品にもショップ側にも
一切の非が無いケースだったりします。
実例を挙げましょう。
この例では、
商品にもショップ側にも
全く非がありませんでした。
しかしお客様は
推奨されていない使い方で
その商品を使い物に
ならなくしてしまいました。
つまり、ショップ側が
補償すべき案件ではありません。
しかしお客様の主張(感情)は
「商品にもショップにも非があり」
「補償してもらって当然」
という状態になっています。
さて、あなたなら
どんな返信をしますか?
このパターンで良くあるのは
お客様が感情的になっている事。
・言葉遣いは荒々しく、
・内容は人格攻撃にも及び、
あげく…
・ショップの名誉を毀損する言葉
すら並べているレベル…
私たちも人間です。
さすがに謂れのない誹謗中傷には
全力で論破をしたくなろうもの。
でも、だからと言って
正面から受けて立ってはいけません。
こちらが感情的になってはいけません。
こんな時だからこそ冷静に
『相手に歩み寄ってください。』
そして
『相手を慮ってください。』
なぜならば、
どれだけ理不尽なクレームでも
1通目の返信で共感が示されると
相手はそれ以上に怒りを
燃やす事ができなくなるからです。
返信例を2つ挙げます。
一体どちらが
早期の解決に向かいそうでしょうか?
客観的な視点で考えてみてください。
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■返信例(A)■
「恐れ入りますが、
お申し出の不具合については
想定外のご利用方法につき
一切の補償をいたしかねます。」
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■返信例(B)■
「折角にご利用いただきました折、
ご期待に添えない形になりまして
誠に申し訳ございません。
しかしながら本件は、想定していない
ご利用方法での不具合となります。
お客様の残念なお気持ちは
十分に理解しておりますが、
この場合は誠に残念ながら
一才の補償対応を差し上げる
ことが叶いません。」
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いかがでしたか?
実は返信例(A)は
「相手の怒りに火を注ぐパターン」
なんです(^^;
一見するとソツのない返信なのですが、
クレーム対応であることを考えると
微妙に冷たいニュアンスがあるからです。
だからこそ返信例(B)のように、
少し過剰とも思えるぐらいに
歩み寄った方が解決を早めるのです。
ただし、
不自然なゴマ擦りになってしまうと
相手の主張を認めてしまう
ムードに傾いてしまうので
十分に注意をしてください。
あくまで相手の気持ちを
推し量ることがポイント。
ぜひ程よい距離感を探し
歩み寄りの言葉をかけてみてください。
まとめます。
「クレーム対応の極意」
とは、初動対応にあり。
必ず最初の返信から
お客様に寄り添いましょう!
たとえあなたに非は無くても。