お客様のご厚意に甘えるのは罪でしょうか?
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「お客様のご厚意に甘えるのは罪でしょうか?」
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今回もECサイトにおける
クレーム対応についてお話しします。
“クレーム”というパワーワードを聞くと、
徹頭徹尾荒れたやりとりがひたすらに
続くイメージを持ってしまいますが、
意外にそういうものでもありません。
もちろん激怒しまくりの方が
大半を占めるのは事実なのですが、
中にはごく冷静に意見をされる方も。
その様なお客様の場合、
明らかに販売者に非があるにも関わらず
どこまでも腰を低く穏やかに主張をされます。
流石にこちらも恐縮しきりという
気持ちに当初はなるものの、
油断をしているとあまりの穏やかさに
思わずこちら側が主導権を握りがちに…
言うまでもありませんが、
いくら意見が通しやすいからと言って
我田引水的に事を運ぶのは
別のトラブルを引き起こすことになります。
最初から最後まで真摯な態度で
接することに全力を注ぎましょう。
ひたすら真摯な態度で向き合うと、
稀に意外な展開になることがあります。
それは、
「こちらが補償をする前に
お客様が全てを赦してくださる」
ことです。
真摯に対応に当たっている間は、
誰しもお客様の本心を読み違えぬよう
神経を注いでいることでしょう。
だからこそ、
不意にお客様が
「もう納得しましたので大丈夫ですよ。
この商品はこのまま引き取ります。」
という感じに言われたら
これはこれである種の困惑が生まれて
正解が分からなくなるかもしれません(^^;
こんな時、
あなたならどう決着をさせますか?
・お客様のご厚意を辞退し、
当初から予定していた補償を進める?
・あまりに申し訳が立たないので、
ひたすらにお詫びの言葉を繰り返す?
・お客様のご厚意に見合った
菓子折りや粗品をお贈りする?
これらは一見
どれもお客様の気持ちに報いる
行動に見えなくもないのですが…
実はこの様なケースにおいては
どれも”致命的な間違い”
だったりしますので要注意です。
なぜなら
お客様がこの決断に至った時は
あらゆる葛藤を経て、
すでに精神的にスッキリされた状態に
なられていることがほとんどだからです。
確かにお詫びをするべき立場は販売側。
だからこそこちらが何かを負担したい
気持ちになるのは事実なのですが…
その一念だけで
補償を強行するのは絶対に違いますし
いつまでもお詫びの言葉を続けるのも
不快の念を思いださせる様なもので
お客様を再び葛藤のプロセスに
引きずりこんでしまいかねません。
そして、中でも最も最悪なのが…
「菓子折りや粗品の提供」になります。
これはお客様にしてみれば
”モノによる解決”
という解釈が出来てしまうからなのです。
良かれという気持ちは良く分かりますが、
取り返しのつかない結末を
引き寄せる事の無いよう、
”モノによる解決”には
十分に注意しましょう。
では一体何が正解なのだと思いますか?
それは素直に
お客様のご厚意に甘えることです。
赦すという決断をされたお客様は
販売者の対応に失望したのではなく、
むしろ対応に誠意を感じたからこそ
気持ちよくお赦しになられたということ。
無理に補償やお詫びの品を押し付けたり、
いつまでも謝罪の言葉を続けるよりも
お気持ちを汲み取ってご厚意に甘える。
そして次回のお取引に
しっかり挽回すれば良いのです。
そうすることできっと末長く
気持ち良い関係が築けるはずなのです。
でも、どうしても…
どうしてもあなたの気持ちに
収まりが付かない部分があるとしたら…
2週間ほど期間を置いてみてください。
そして、あなたの心からの手紙に
ささやかな気持ちばかりのお品を
添えて送ってみてはいかがでしょうか。
これぐらいの期間が経過していれば
”モノによる解決”
という印象は持たれずに、
むしろサプライズとして
お客様に素直な気持ちで
喜んでいただける筈ですからね(^^)
結局どこまで行っても
あくまで気持ちが主体なのです。